2022年4月23日、知床半島沖で乗客乗員26人を乗せた観光船KAZU1が沈没しました。
20人が亡くなり、いまも6人の行方がわかっていません。
知床遊覧船 桂田 精一 社長:「この度はお騒がせしまして、大変申し訳ございませんでした」
業務上過失致死の疑いで、海上保安庁が捜査を進める知床遊覧船の桂田 精一 社長。
知床遊覧船 桂田 精一 社長:「海が荒れるようであれば引き返す”条件付き運航”を豊田徳幸船長と打ち合わせ、事故当時の出航を決定しました。」
(Q:強風注意報と波浪注意報が出ていたが把握は? )
知床遊覧船 桂田 精一 社長:「把握していました」
線香を焚き、手を合わせる夫婦。
あの日、旅先の知床で命を落とした千葉県に住むぬで島優さんの両親です。
※ぬで島さんの「ぬで」は(木へんに「勝」)ですが、以下ひらがなで表記させていただきます。
ぬで島優さんの父親(65):「救助に誰も来てくれなくてね。その光景を思い浮かべると、涙が止まらなくなりますよね。風呂に入っている時に思い浮かべて、自分はこんなに温かいお風呂で良い気持ちになってごめんなって」
大切な息子が犠牲となった事故から1年。
2人は怒りを抱き続けています。
ぬで島優さんの父親(65):「事件が起きた時の対応。すべてひっくるめてもまったくなっていない。前段として、知床遊覧船に運航を許していた国交省側の管理監督体制の甘さ。今回の事故が起きる前年(2021年)にも2度、事故を起こしているにも関わらず」
ぬで島優さんの母親(59):「私たちのようなつらい思いをする人が二度と出ないように」
ぬで島優さんの父親(65):「息子の命を無駄にしてほしくないですよね」
十勝地方に住む50代の男性。
あの日、KAZU1に乗っていた当時7歳の息子と、その母親はいまも行方がわかっていません。
息子とその母親の帰りを待つ 十勝地方の50代男性:「夢に2人が出てきたときに、内容を忘れたくないと思って、書き留めるようにしました」
無邪気な笑顔を見せる息子、優しく語りかけてくるその母親。
夢の中で過ごした時間をノートに書き記しながら2人の帰りを待ち続けています。
息子とその母親の帰りを待つ 十勝地方の50代男性:「夢の中でも2人がいなくなるっていうのがわかっている。どこかそういう風に会えなくなってしまうというのがわかっていて、(夢の中で)手を握ったり抱きしめたり。現実なんだなって、やっぱり2人はいないんだなって。つらいですね、目が覚めるたびに」
被害者の家族と弁護団は4月20日夜、会見を開き心境を語りました。
被害者の姉:「桂田精一社長には、誠心誠意の謝罪とはどういうものか。亡くなった方、行方不明の方に対して心から哀悼の意を表するのが本来の謝罪のあり方」
また、会見に合わせて事故で亡くなった北見市の鈴木 智也さんの遺族が、代理人弁護士を通じてコメントを発表しました。
鈴木智也さんの遺族:「気持ちの整理もつかず、辛い毎日を過ごした1年です。長くて早い1年でした。今も事故当日の気持ちに変わりはありません。『(智也に)代われるならば代わってあげたい』と思いながら過ごした1年です」
鈴木さんは交際相手の女性と乗船していて、プロポーズをする予定でした。
8 comments
もう1年・・・まだ数ヶ月の感じなのに 遺族は苦しいよね
可哀想すぎる
月一で思い出しては捜査進捗をググったりしてました。思った以上にニュースの更新がなく、さらに社長は普通にのうのうと結婚して新たに子を作って暮してることを知ってイライラしました、、
まじでこの事件は有耶無耶にしたらあかん…
日本の司法が腐っているからこうなる
被害者のみならず多くの国民から不信を招き疎まれて当然と言える
これで桂田が無罪になったのなら、この国に正義は存在しないと断言できるだろうね。
桂田という悪魔
私も橳島優さんのご両親の氣持ちと一緒です。2022年4月23日午後14:18過ぎに乗客乗員26名が船から投げ出され、水温2℃の知床湾に浸かった阿鼻叫喚を想像しました。
1㌔先の陸地に向かって泳ぐ方、妻子と手を繋いで必死に浮こうとした方、子供そして配偶者と生を求めて空を見上げた方。
しかし、私の予想では10分以内に殆どの方が低体温症にて意識不明に陥り、20分前後で救命ができない状況だったと推察します。
浮いては沈み、海中で意識を失う中でどんな胸中であったか、私は思いを引き継いでいく所存です。
初っ端から お騒がせしまして って言えるのがなぁ、、、 お騒ぎどころじゃないのよ。