去り際の達人　片岡知恵蔵　小倉繁　丹波哲郎　

自分の死期が近いと悟った千恵蔵は手を合わせて一心不乱にお経を

読んでいたのか！！

「酒」「女」「金」「栄光」などに囲まれて、男としてはこれほど幸せな人生を

送った者はないと思われる御大がね、と感無量になった。

この記事を読んで千恵蔵のある映画が頭の中をよぎりました。

それは「大菩薩峠３部作」内田吐夢監督（東映　1957～1959）の

「完結篇」のラストで悪の権化・机竜之助を演じた千恵蔵が無明地獄に陥り、

「郁太郎、郁太郎（子供の名）」と叫びながら、お経が流れる中で大菩薩に

すがるシーンです。

「大菩薩峠３部作」は日本時代劇映画の金字塔で、監督の内田吐夢の

仏教的無常観が色濃く現れていますが、千恵蔵は死の直前にふと、

このシーンを思い出したのではないか。

「こじつけ」になってしまいました、すみません。