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♪ブレンド・コーヒー Blend Coffee

by MOEPPP



卒業を控えたシーズンに相応しい、1979年(昭和54年)3月1日、コロムビアレコードから発売されたジャンモンドが在籍していた3人組コーラスグループ「トロワ」の前年7月デビュー曲『♪美しきひと夏』に続くセカンドシングル曲
『♪ブレンド・コーヒー Blend Coffee』
(作詞:竜真知子、作曲:穂口雄右、編曲:船山基紀)
の発売45周年を記念し、当時のアナログ・シングルレコード盤からデジタル変換した音源に、「トロワ」のライブシーンの写真、ジャンモンドの慶応三田キャンパスでの写真を添えて、動画を編集しました。

「ガロ GARO」解散後、コロムビアレコードが”第二の”ガロ”として世に出した「トロワ TROIS」
白石嘉彦(ボーカル・ギター・ベース)
竹市克己(ボーカル・ギター)
大場佳文=ジャンモンド(ボーカル・ギター・キーボード)
 ・
担当ディレクター:伊東肇、金子充孝ディレクター(元ガロ担当)
所属事務所:有限会社ファーストベース(山本進一社長)

曲と詩は、キャンディーズ『♪春一番』『♪微笑み返し』『♪年下の女の子』などで知られる穂口雄右の作曲、サーカス『♪アメリカン・フィーリング』、竹内まりや『♪ドリームオブユー』、狩人『♪あずさ2号』などで知られる竜真知子の作詞のミリオンセラーのヒットメーカーコンビで、演奏は、ドラム高橋幸宏、ベース小原礼、ギター徳武弘文、吉川忠英、キーボード今井裕らレジェンドが参加。

『♪学生街の喫茶店』を思わせる船山基起のアレンジと「トロワ」のコーラスが絡まり、今聞いても新鮮さと70年代サウンドの懐かしさが漂う作品です。

 〜・〜

ジャケット撮影は、「ガロ」の1972年の大ヒット曲『♪学生街の喫茶店』のモデルとなった喫茶店をイメージしたお茶の水「東宝パーラー」で写真家・寺島照夫により行われた。パリのカルチェラタンにも似たお茶の水の明治大学から僕自身学生時代通っていた外語学校「アテネフランセ」方面へと続く「とちの木通り」沿いの真冬の陽の短い寒い日の午後だった。

本家のカルチェラタンは、セーヌ左岸のパリ大学(ソルボンヌ)など多くの大学、学校がある地域で、道沿いにカフェテラスが点在し、街路樹の下に並ぶテーブルで、学生たちが本を読み耽り、小難しい会話に熱中する風景がある。

そして、日本のカルチェラタンお茶の水にも、中央大、明治大、日大、順天堂大や沿線の法政などの大学が集まり、駅前には「ウイーン」「ジロー」「田園」「琥珀」「丘」「レモン」など多くの喫茶店があった。『♪学生街の喫茶店』が流行った70年代初め、学生運動闘争の熱気が残り、まだヘルメットを被った学生達が闊歩していた。

『♪学生街の喫茶店』の歌詞にでてくるボブディラン。彼の代表曲『風に吹かれて』は1960年代、世界中のベトナム戦争、人種差別などへの反体制集会で歌われ、熱かった時代の愛唱歌。70年代の喫茶店でもBGMでよく流れていた。

このマロニエ通りにあった「レモン」という店が『♪学生街の喫茶店』のモデルと僕は諸説ある中で、桜並木のある店という意味でそう思っている。画材店「レモン画翠」が営むこの店に僕自身あの頃よく通った。1975年4月、新潟の田舎から上京した僕は、一緒に東京に出ようと中学同級生で法政大学に入学した初恋の人とよく市ヶ谷やお茶の水で学校帰りにこの町で落ち合った。携帯電話とかなく、駅の伝言板しかない頃、学校帰り「レモンで待ってる」が合言葉だった。マロニエの枯葉舞う街路は歌詞にある眺めと同じ。屋外のテラス席は、タバコの煙に澱み、カルチェラタンな雰囲気で、70年代の学生街の喫茶店が今も瞼に浮かぶ・・・

今、あの場所に訪れると、既にもうない。そこには洒落たビルとイタメシ屋が。錯覚や妄想の入り込む余地すらなく、かけ離れた感が否めない。もはや、あの時代は明治時代や江戸時代と同じなのだろうか、ボブディラン・・・の曲と共に記録と記憶でしか見られない“歴史”になってしまった。

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レコード発売前の1979年2月末、TBSテレビ系列で全国放送の平日夕方17時半〜18時放送の帯番組「ぎんざNOW!」(司会:せんだみつお、ラビット関根)に生出演し、郷ひろみ、太田裕美らと共演し、『♪ブレンド・コーヒー』を生歌唱した。
(当時のテレビ出演のビデオテープが残ってなく、ネット上でも見当たらず、TBS社内に残されていないか、あるいは、どなたか録画した方がいましたら是非ご一報をお願いいたします。→ email:info@mondemusique.jp)

この♪ブレンドコーヒー cw ♪バイバイラヴのシングルレコードは、作詞・作曲・編曲家、参加ミュージシャン、ジャケット撮影の写真家も当時の日本で最高峰のメンバーが起用された。そして「ぎんざNOW!」などへの露出とか、コロムビアレコードの社を挙げての力の入れようが伝わってくる。

写真家の寺島照夫さん(令和5年1月逝去)は、日本国内はもとより海外での20世紀を代表する日本画家・東山魁夷の写真の数々に加え、時代の象徴ともいうべき著名人の肖像写真家として著名で、今残る2枚の学生街の喫茶店の雰囲気をリアルに捉えた写真に僕らの青春の時代が実に鮮やかに切り取られている。

<歌詞>
『♪ブレンド・コーヒー Blend Coffee』

(1番)
桜並木の珈琲ハウスは
話し好きな 学生のたまり場

くるりと丸めた 卒業証書で
笑いながら 肩を後ろから あなたは叩いた

明日あなたは 故郷へ帰る
学生時代に 名残りもないように
まるで 部屋をひき払う気軽さで
想い出とも さよならですか

ブレンド・コーヒー 溶けた角砂糖
ひとつは恋心 ひとつはさびしさ

(2番)
右上がりの くせ字で書かれた
明日からの あの街のアドレス

たまには手紙でも くれよと笑った
あなたらしい それがさよならと わかっていました

明日あなたは 故郷へ帰る
見送る私の 心も知らぬげに
がんばれよと 持ち前の優しさで
別れ際に 手を振るのでしょう

ブレンド・コーヒー 消えた角砂糖
ひとつは恋心 ひとつは哀しみ

ブレンド・コーヒー 消えた角砂糖
ひとつは恋心 ひとつは哀しみ

(c)1979.3 NIPPON COLUMBIA Co.,Ltd.

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<伝説の番組『ぎんざNOW!』のウイキペディアより>
『ぎんざNOW!』(ぎんざナウ)は、1972年10月2日から1979年9月28日までTBSテレビ(以下、TBS)で生放送された、素人参加型の情報バラエティ番組である。司会のせんだみつおが大人気となったほか、後に著名となったお笑いタレントやミュージシャンが無名・素人時代に度々出演していたことでも知られている。

歴代出演者
司会
• せんだみつお – 初代司会者
• 山本雄二 – 1976年7月から9月まで火曜総合司会
• 桜金造 – 1976年10月から1977年3月まで火曜総合司会
• 近田春夫 – 木曜レギュラーを経て1976年10月から1977年9月まで火曜パーソナリティ
• 松宮一彦 – 当時TBSアナウンサー1977年4月から1979年9月まで火曜総合司会
• 桂歌春 – 水曜コーナー司会を経て1977年4月から1978年9月まで水曜総合司会
• 吉村明宏 – 「素人コメディアン道場」出身。コーナー司会を経て1978年12月より水曜総合司会
• ラビット関根(関根勤) – 「素人コメディアン道場」初代チャンピオン。木曜コーナー司会を経て1976年7月から12月まで木曜総合司会
• 小清水勇 – 音楽評論家。洋楽・音楽情報コーナー担当を経て1976年11月から1978年3月まで木曜総合司会
• 阿部敏郎 – レギュラーを経て1978年4月から1979年9月まで木曜曜総合司会
• 小堺一機 – 「素人コメディアン道場」出身。レギュラー・コーナー司会を経て1978年12月から1979年9月まで金曜総合司会

アシスタント
• キャシー中島 – 初代アシスタント
• ジェネミス – 初代アシスタント。ブラジル育ちの双子姉妹
• 荻野順子
• 太田裕美
• 長谷直美
• 三木聖子
• 北村優子
• 讃岐裕子
• 大場久美子
• 榊原郁恵
• 久我直子
• 岸本加世子
• 水野三紀 – 洋楽・ヒット情報、「フォークソングコンテスト」(木曜)担当
• ダンディー2 – 「コメディアン道場」出身の漫才コンビ、木曜「ポップティーンPOPS」の進行役
• 小山セリノ
• ルーシー・ケント

レギュラー
• ピピ&コット – 木曜レギュラー
• 生田敬太郎 – 木曜レギュラー
• ALFIE – 木曜レギュラー
• キャロル – 木曜レギュラー
• リトル・ギャング – 火曜レギュラー
• 星正人 – 火曜レギュラーwithファンシーハウス
• 清水健太郎 – 木曜レギュラー
• フィンガー5 – 月曜レギュラー
• ずうとるび – 月曜レギュラー
• ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
• 豊川誕 – 木曜レギュラー
• ザ・ハンダース – 「コメディアン道場」チャンピオンで結成されたお笑いグループ
• 田島真吾 – 木曜レギュラー
• 川崎麻世
• 松岡憲治 – 木曜レギュラー、当時TBS社員〈非アナウンサー)
• 浅井良二 – 浅井企画社長。「コメディアン道場」審査員
• 小池聡行 – オリコン創業者、ヒットチャート情報担当
• MMP(ミュージック・メイツ・プレイヤーズ) – メンバーの渡辺茂樹が一時番組の音楽監修を担当
• オレンジペコ
• ハリマオ
ほか

ゲスト
• 桑名正博 – 「哀愁トゥナイト」「サードレディー」などをバンド仲間とともに出演
• 竹中直人 – 素人時代、「コメディアン道場」に出場。第19代チャンピオン
• 宇崎竜童
• キャンディーズ
• シャネルズ – デビュー前
• サザンオールスターズ – 「勝手にシンドバッド」を歌唱、この出演がテレビ初登場
• ザ大和撫子 – 「コメディアン道場」第9代チャンピオン
• 柳沢慎吾 – 素人時代、お笑いコンビ「てっちゃん・しんちゃん」を組んで「コメディアン道場」に出場。第20代チャンピオン
• 桂雀々 – 中学3年の頃、「花より団子」の芸名で「コメディアン道場」に出場。第6代チャンピオンとなる
• ガロ – 「学生街の喫茶店」「ロマンス」を歌唱
• Alfie – シングル「夏しぐれ」でデビューして間も無く出演。後に「THE ALFEE」として大成する
• トロワ – ガロと同じディレクターの3人組でガロの二代目として「ブレンドコーヒー」を歌唱、1979年2月週間レギュラー
• とんねるず – 素人時代、「コメディアン道場」に出場
• 宇都宮隆 – 高校生時代
• 木根尚登 – 高校生時代
• 片平なぎさ
• ジューク・ボックス
• 木之内みどり
• メル・テイラー&ザ・ダイナミックス – ベンチャーズを一時離れていたメル・テイラーがジェリー・マギー、ボブ・スポルディングらと結成したバンド。当時「2つのベンチャーズが来日」と話題を呼んだ
• BOWWOW – メンバーの斉藤光浩と新美俊宏は前身バンドDo.T.Doll時代も出演
• つのだ☆ひろ – スペースバンド
• 浅野ゆう子
• 団しん也
• 沢たまき
• 八神純子 – 「 さよならの言葉 」プロモーション時
ほか

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動画編集 縄文土
YouTubeサムネイル 田中宏和
制作 MONDE MUSIQUE LLC.

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