先ほど執刀した知事の腫瘍摘出手術について、里見修二は真正面から厳しく異議を唱え、手術全体が強引で軽率だと指摘した。里見の考えでは、外科手術はスピードを競う競技ではなく、速ければ良いというものではない。患者の体力や耐えられる状態を十分に把握し、慎重に手術計画を立てるべきで、メディアの前で安易に完治を約束するべきではないと考えている。
一方、財前五郎はこの批判に納得していない。手術をスピーディーに進めたのには明確な理由があり、病巣を放置すれば治療のタイミングを逃すだけでなく、根治的な完全切除が難しくなる恐れがあるため、効率を優先することが最終的に患者の利益につながると主張する。「自分の技術に過信しすぎないように」という里見の忠告に対し、一応謝罪の態度を見せるものの内心では気にも留めず、定年を控えた東教授の嫉妬に過ぎないと軽んじている。僅かな会話だけで二人の性格と医療に対する姿勢が鮮明になり、この後の権力争いと思想の対立への伏線がしっかり張られている。
質問:外科手術において、究極のスピードと絶対的な慎重さ、どちらがより重要な医師の信条だと思いますか?
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医療観の激突、スピード重視か慎重第一か、一台の手術で二人の根本的な考えの差が露呈
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