大阪の街をバイクで駆け抜ける、『ブラック・レイン』の悪役・佐藤。
演じたのは松田優作。念願のハリウッドデビューだった。
だが撮影が始まる前、彼は自宅で倒れていた。
診断は膀胱がん。それでも彼は、治療に進まなかった。
病気を知っていたのは、撮影現場でたった一人。
周りには固く口止めをした。
尿が出なくなり、腹が張っても、カメラの前では狂気の佐藤であり続けた。
リドリー・スコット監督も共演者も、その演技を絶賛した。
1989年秋、映画は公開された。
10月の東京国際映画祭。「監督に挨拶したい」と会場に来た彼は、舞台挨拶を断り、そのまま家に帰った。
それが、人前に出た最後の姿だった。
11月6日、松田優作死去。40歳だった。
今、二人の息子――松田龍平と松田翔太は、俳優として活躍している。
スクリーンの中の父の姿は、あの日のまま、今も年を取らない。
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映像:予告編・映画クリップ・舞台挨拶の公開映像より引用
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当時見に行来ました。松田優作さんの演技を越えて震えたの覚えてる。命消えるかも、、の恐怖を越えてしまう演技。