世界中の映画ファンに今なお愛され続ける名匠、小津安二郎。今年生誕120年を迎える小津監督のサイレント作品を特集放送！
５月は豪華声優陣による音声版に新たに音を追加・編集した＜新音声版＞をテレビ初放送でお届けします！
❏ テレビ初放送 『落第はしたけれど』＜新音声版＞ （1930年） 5/6（土）前 10:35～ ほか
卒業しても就職できない学友を尻目に学生生活をエンジョイしている落第生が主人公の作品。パントマイムによるギャグの組み合わせといった表現は精妙で、滑稽な身ぶりや歩き方をして笑わせるのは、米映画のカレッジ・コメディ『ロイドの人気者』（1925年）の影響がみられる。卒業を目前に控えた学生たちの悲喜こもごもを騒がしい雰囲気の中に描き出した傑作コメディ。
❏ テレビ初放送 『朗かに歩め』＜新音声版＞ （1930年） 5月7日(日) 前 10:35マ～ ほか
純粋な少女への愛から更正への道を歩み出す不良青年の姿を描く人情コメディ。
小津には珍しく俯瞰や移動撮影などの技術が多様された異色作。アメリカ映画の影響も色濃い典型的な与太者の改悛劇だが、高田稔の二枚目ぶりとラストの巧みさには思わず唸る。蒲田撮影所が「不良少年」というシリーズを製作し始め、その一環で作られた。
❏ 〈特別放送〉 『小津と語るめ』 （1993年） 5月7日(日)後 0:20 ～ ほか
小津安二郎監督生誕90年（没後30年）を記念して、93年は様々なイヴェントや上映会が行われたが、その企画の一つとなったドキュメンタリー。小津監督に心酔するスタンリー・クワン、侯孝賢、ヴィム・ヴェンダース、リンゼイ・アンダーソン、アキ・カウリスマキ、ポール・シュレイダー、クレール・ドニら世界の7人の映画監督に、それぞれの指定の場所で、小津監督の写真を前にして、小津作品のスタイルについて、好きな作品、影響を受けた作品などについて語ってもらうという形式のドキュメンタリー。小津へのオマージュをそれぞれ語ったこの作品から、小津の姿がかいま見えてくる。
小津監督作品を観るには？（衛星劇場の視聴方法）⇒ https://www.eigeki.com/special/ozuyasujiro
映画作品を観るには？（衛星劇場の視聴方法）⇒ https://www.eigeki.com/special/eigalineup