栃木県那須の朝日岳で男女4人が遭難、全員の死亡が確認されました。秋の行楽シーズンを迎え、改めて注意すべき点を取材しました。(10月7日放送「サタデーステーション」より)
■「標高の割に強い風が」男女4人死亡
(仁科健吾アナウンサー)
「時刻は午後7時です。激しい風が吹いています。こちらが現場となった朝日岳の入口となるんですが、ご覧のように街頭もなく真っ暗の状態です。昼間に比べると、グッと気温が下がり、体感的にとても寒く、吹き付ける風が痛く感じます」
サタデーステーションが入手した朝日岳の映像にも、激しい風の様子が映されています。地元の山岳ガイドは「標高の割に、強い風が吹く場所」と表現します。警察は亡くなった4人の名前を発表しました。栃木県さくら市の野口誠二さん(69)、宇都宮市の竹石佳子さん(72)、宇都宮市の高津戸トシ子さん(79)、大阪市の木村英二さん(65)です。
現場となったのは、栃木と福島の県境に聳え立つ、標高1896メートルの朝日岳。登山道の入り口近くの駐車場には、救急車両が止まっているのが確認できます。
(仁科健吾アナウンサー)
「登山道入り口から100mほど歩いた所になりますと、道路の舗装が終わります。ここからは山道になります。スニーカーなどでは歩きにくい道になってますね」
6日正午過ぎに、「男性が低体温症で動けなくなっている」と110番通報が入りました。その後も、別の人から「男女数名が動けなくなっている。女性1人が滑落したので助けた」という通報も入りました。
(仁科健吾アナウンサー)
「遭難の連絡を受けて、警察と消防が捜索に入りましたが、きのうは強い風が吹いていたため、捜索は打ち切りになったといいます」
捜索隊は6日午後2時40分ごろに、登山道の入口に到着するも、悪天候のため山には登れないと判断。その後、何度か入山を試みるも、風は収まらず、午後5時過ぎに日も暮れてきたため、捜索を断念しました。
(仁科健吾アナウンサー)
「朝6時過ぎから、警察と消防、およそ50人体制で捜索を再開しました。すると登山道などで倒れている4人が発見されたということです」
見つかった4人は、いずれもその場で死亡が確認されました。
■捜索隊の風速計 一時「風速80m」も
朝日岳は、栃木県北部にあり、那須高原を見下ろす場所に位置しています。山頂に行くためには、ロープウェイを利用して、茶臼岳経由で向かう方法や、中腹にある駐車場から徒歩のみで向かう方法があります。例えば、徒歩のみのコースの場合は、山頂までの往復距離がおよそ5キロ、所要時間はおよそ3時間です。栃木県はこのコースに必要な体力を10段階で「2」と評価していて、難易度は低めのコースになっています。しかし、この評価は「天気が良好な場合」という条件付きです。
(仁科健吾アナウンサー)
「救助を求める110番通報があったのは、きのうの正午過ぎです。ちょうどその時間帯、こちらのロープウェイは、強風のために、上りの運行を中止する判断をしていました。ですから登山道でも、かなり強い風が吹いていたものとみられます」
朝日岳は、かなり強い風が吹くことでも知られています。これは、5日前に朝日岳に登った人が撮影した映像です。高山植物が強風にあおられ、激しく揺れています。
動画撮影者
「かがんで突風をやりすごして、ちょっと這いながら行くような感じになっていた。風で痛い目に遭う場所だとは思う」
6日、尾根付近で捜索が行われた際には、手持ちの風速計が一時、風速80mを示したといいます。7日朝、遭難者が見つかったのも尾根の周辺でした。避難小屋から朝日岳山頂へ向かう道の途中で、男性1人と女性1人が発見され、そこから60mほど離れた場所でもう一人の女性が、さらに、朝日岳山頂に近い場所で、男性1人が発見されました。朝日岳に100回以上登っている山岳ガイドは…
日光・那須山岳ガイド協会 松田良さん
「当日の稜線上は風速20m/秒以上と推測される。風速15m/秒を超えたら歩くのもしんどい。前に進めないがゆえに立ち止まっている間に強風にあおられて体温が奪われて、低体温になっていって動けなくなったのではないか。きちんとした防寒着を用意していないと、早ければ10~15分くらいで(低体温の)症状が出て、30分以上経つと体が動かなくなってくる」
実は、朝日岳では今年5月にも、今回とほとんど同じ場所で20代の男女2人が遭難する事故が発生していました。当時、命懸けで救助にあたった山小屋のスタッフは…
大黒屋旅館 高根沢春樹さん
「(遭難者は)基本的な装備はあったが防寒具が少し足りなかった。低体温症まではいっていなかったと思うが、一方手前ぐらいだったと思う。手はだいぶ震えていましたし」
(仁科健吾アナウンサー)
「亡くなった4人が安置されている那須塩原署です。現在、死因の特定が進められています」
警察によると遺体が見つかった現場から、離れた場所でリュックが見つかりました。風によって飛ばされたとみられています。これから紅葉シーズンとなり登山客の増加が、さらに見込まれる中、専門家は…
日光・那須山岳ガイド協会 松田良さん
「風速が1m増えると体感温度が1度下がる。晴れていても風速が強いと登山自体はやめた方がいい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
37 comments
栃木県大阪市!?
確かに通常の難易度は2程度だと思う。それ故に軽装で登ってる人もちらほら見かける。
老人たちがどんな装備だったのか公表してほしい。
美しいものには刺がある
山なんか登ろうと思わない
5:00 風速80m/秒ってほんと? 人間飛んでいくと思うんだけど。
あまり関係の無い話で申し訳ないんだが、SNSに上がっている動画を拾ってきて「サタデーステーションが入手した映像では…」みたいに言うのなんだかなと思う
写真もSNSに上げた人からもらってるだけなのに「視聴者提供」とかテロップ出すし……
セルフ姥捨て山になるなって!
山なめんな
老人だからしゃーない
山登りする人に高齢者が多いのは何故?っていつも思う。こんなにリスキーなのに。
半袖短パンで富士山登れる外国人が恨めしい😢ま〜登山した事ないから分かりませんけどね😊。
さ
登山とか危険度の高いレジャーは禁止にするか、救助は実費にしていこうぜ。
ひろゆき曰く、山屋には頭のオカシイ人が多いようです。
モンロー効果擬きか。
山登りするくせにトムラウシ山遭難事故とか知らんかったのかね
中高年・夏季・強風・低体温
まったく同じじゃん
定年後は毎日が日曜日だし、20代から50代よりもカネと時間がある。
現役世代は仕事や家庭で忙しくて、山登りなんてヒマツブシやってられないわな。
高齢者の遭難が多いのは、体力の低下だけでなくて登山人口が多い「確率」の問題でもある。
ウォーキングで足腰を鍛えることはできても、現役世代のように電車等で通勤しないから、心肺機能が落ちてしまう。
引退した人たちは、「心肺機能の低下」による登山中の疲労まで考えて登山していないのではないかな。
登山家ならこんな事は想定内だったはず…、わかってはいたけど甘く見た?
今後この山ではジジババの幽霊が出そう👻
富士山を舐めてる外国人どもこそぜひ挑戦してほしいですね。
厳冬期の雪山シーズン、それも爆弾低気圧通過中の朝日岳は恐らく空前絶後の地獄絵図。
標高が低い低山の割に悪天候時は過酷な強風吹き荒れる所が伊吹山そっくり。
べてらん?
自分も登山するけど、天候が悪いと、諦めるけどね
修行しに登山してる訳ではないので、悪天候で登る意義を感じない
山と海と川と熊はこわい。
高齢者は山へ行くな。
登山者ってあほだろ
「私の名前はヒゲおじさん。」
今回の件に関しては今年は夏の暑さが続いていたから夏山のつもりで登ったららいきなり夏山から冬山になってたみたいな感じだと思います。
天気が悪いときは登らないほうがいい
最近装備を甘く見る人が多い気がする
自然は時に牙を剥くし
ちゃんと装備はしっかりとしてから楽しみたいよね
風ぐらいで落ちるとは情けないとおもったら80m/sで察した
自分は登らないのですが、たとえ昼間だろうが100%助けにくる場所ではないってのが自然は怖いなぁと思いました
ご冥福をお祈りいたします。
まぁどんまいやな
風速80m/sは時速288km/hですね?
風速20m/sは時速72km/hですね?
風速80メートルならムササビみたいに滑空して下山や
夏以降の登山は死ぬ覚悟が必要。南極踏破並みの危険度。